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October 13, 2007

ビール離れは深刻

11日に第3四半期の酒類課税移出数量が発表され、ビール類は対前年比1.3%減と、この統計発表が始まった1992年以降で最低水準になった。

少子高齢化による飲酒人口の減少、健康志向から中高年層の飲酒量の減少、若者のビール離れ、道路交通法改正による飲酒運転罰則の強化による業務用需要の減少等々、いろいろな要因がその多少の差こそあれ絡み合っていることは間違いない。
これはビール類に限らず国内酒類全体という視点でも同じトレンドである。

そんな中でビール類の中でもビール、発泡酒から新ジャンルという低価格品への移行はまだ止まっていない。
縮小する市場で単価のより安いものへの移行は、市場の縮小を加速化することになる。
その上に業界内企業が自社の生き残りをかけて安いものをさらに安くしようという営業戦術をとれば、業界にとっては自殺行為とも言える。
残念ながら一部ではまだそういうことが起きているのがこの業界だ。

しかし、減少の諸要因でも業界自ら手を打てるところが全く無いワケではない。
その一つで若年層のビール離れに対する打ち手だ。
亭主のところではキリン・ザ・ゴールドが一つのチャレンジであり、来週発売のスパークリングホップもそれを大きな狙いの一つとしている。
果たして若者は振り向いてくれるか?

苦味を旨みと感じなくなった世代、酒の飲み方が良くも悪くも変わった世代、亭主世代にはなかなか理解しづらい世代の支持を得られるか、今後に向けた大切なチャレンジである。

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October 03, 2007

ビールの価格

某全国系大手量販店でビールの売価が1割以上引き下げられた。
消費者にとってこんなにうれしいことはない。何しろここのところ食品の価格は原材料価格の高騰の影響で次々と値上げが打ち出されているからだ。
まさに生活応援宣言、さすが大手量販、生活者の味方だと消費者からは評価されるだろう。

一方視点を変えてみると。。。
売価はその商品に関わる生産者、中間流通、そして小売の方々全てのコスト、利益の総体でもあるのだ。
またビールの場合は売価がいくらになろうとも固定額の酒税という「コスト」(国の認識)が含まれており、これを除いて考えると実質2割以上の値下げとなる。

考えなければいけないのは、この価格引下げ分を誰が負担するのかということ。
もう一つ、もっと重要なのは大手が先陣を切ることによって、小売段階での競合の追随の発生の脅威である。

先陣が全て自腹の覚悟でシクミを作って踏み切ったのなら、それはそれで一つの戦術だろう。
しかし、追随組がそのコストを全て自ら負担できるか、負担するつもりかは別である。往々にしてそれは自ら以外に転嫁しようという動きになりがちだ。

バイイングパワーを活かすのならそれも是だが、乱用することは結果的に相場自体が本来あるべき水準を割り込んで、業界自体がビジネスするに値しない状態に陥ることは生活応援どころか生活破壊にも繋がりかねない。

単純な消費者など存在しない。消費のためには収入があり、そこにはビジネスの存在が不可欠なはずだ。
売価にまつわるコストは、業界関係者が全てコントロールできるものではない。

たかがビールの価格かもしれないが、大手がその影響力を自らの利益のためだけに行使することが経済全体の中で良い影響には繋がらない結果を招きかねないと、亭主は懸念する。

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